ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2022.5.13 16:13日々の出来事

劣化する時代がわしについてこれない

〇『恋愛論』の感想が来なくなったから、ブログの宣伝告知に
トッキーが苦労している。
「FLASH」は部数は少ないし、広告を出すわけでもないから、
よしりん企画が自前でブログで広告するほかない。
感想を書いてくれたらありがたい。

〇「ウクライナ戦争論」だが、200ページ描きためたあたりで、
単行本で出してもらおうと思っている。
9月が目安だ。
人々がスマホでタテスクロールでマンガ読む時代で、
情報量が多すぎると読めない。
昔のように分厚い『戦争論』みたいな本を出したって、
もう買ってくれないし、読んでくれないという状況だ。
200ページくらい、文字なし、漫画だけの本にしたい。
ウクライナ戦争は来年も続くのだろう。
2巻目は来年出すことにして、まず200ページくらいの
第1巻を9月に出すつもりで、描き進めて欲しい。
もちろん1本は描き下ろしをするので、その余裕も持って、
締め切りに追われないように、先に先に描き進めてくれ。

〇最近思うが『恋愛論』ですら、文字ページがあるから、
分量が多くて、濃密すぎたのではないか?
そもそも月1連載だから、つい濃密にアイデアやギャグを
詰め込んでしまって過剰になる。
ぎっしり詰め込んで楽しませようというサービス精神が、
空回りしてないか?
あっという間に一冊読み終える本にしなければ、
ダメなのかもしれない。
試しに『ゴー宣』をタテスクロールみたいに、タテコマ割り
を多用して描いてみたら、評判がいい。
読みやすいらしいのだ。
これだと8pでは内容が入らないから、2本で1話になって
しまうのだが、この方がいいらしいのだ。

〇編集者も意識変革してしてくれないか?
わしの漫画はサービス精神が濃密すぎて、時代がわしに
ついてこれなくなっているのかもしれない。
昔は『戦争論』を何日で読めるか?なんて競争を読者が
してたものだが、その読者だって今や老眼になり、文字が
読めなくなってしまった。
時代は軽薄短小にどんどん向かうが、わしは重厚長大に
向かっている。時代がわしについてこれない。
わしが譲歩するしかなかろう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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